ドクター

夕方、食事が運ばれてきた。
今日は散歩といっても、車椅子に乗ってだけど中庭に出たので、少しはお腹がすいていた。
食事が運ばれた頃、タイミングよく病室の扉が開いた。






「み~か~。
食べれてる?」






「まだ来たばかりだよ~。」






斉藤先生が来てくれるのはとても嬉しいようだけど、食事を見られると思うと、気持ちが幾分か下がるようだ。





「はい、元気出して食べるよー!」






斉藤先生に声をかけられ、目の前の箸に手をつけた。





今日は散歩の効果が出たのか、残したのは少しだけだった。
< 116 / 161 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop