ドクター

それから実加は、朝早くに起きて、院長と斉藤先生の食事を作る。
お昼は院長の分だけ。
そして夜も院長と斉藤先生の分を作ってと、、、
さらに斉藤先生の帰りを待って、夜は必ず斉藤先生を寝ずに待っている。







ガチャッ







リビングの扉が開き、見るとそこには斉藤先生が帰ってきた。






「おかえりなさい。
今、ご飯を温めます。」





そういうと台所に向かう。






「実加っ、今日も起きてたのか?
早く寝ていいんだぞ。」







「大丈夫ですっ!!!昼間に寝てますし。」






斉藤先生に心配されないように、実加は嘘をつく。






「ちょっと、こっちにこい。」







そういわれ、台所からリビングへ行くと、斉藤先生にソファに座らされた。



 


ギュッ







と抱きしめられる。
実加は突然のことにドキドキが止まらない。





いまだに抱きしめられると、ドキドキする。
まだ斉藤先生と夫婦の営みをしたことがない実加には、抱きしめられるだけで胸が高鳴る。






「実加、無理しなくていいんだぞ。」






「・・・・・・大丈夫っ。」






そういって、抱きしめていた斉藤先生を押しのけて台所へ向かった。
実加はドキドキを隠すため、斉藤先生を見ないように。
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