ドクター
昼ご飯の時間がやってきた。
実加は布団から出てこない。
食べる気はなさそうだ。
布団の中ではくの字になっているのか、布団がくの字に浮き上がっている。
「う.......、ぃたい。」
布団から顔を少し出す。
額には汗が広がっている。
「はぁはぁはぁ。」
呼吸が次第に荒くなってきている。
「くっ.......はぁはぁはぁ。」
相当痛いのか、目には涙が浮かんでいる。
ナースコールは手元にあるが、押そうとしない。