レンタル彼氏
すると、それが顔に出ていたのだろう、男は答えてくれた。
「誰だコイツ?って思ってんだろ?…昨日からオマエの彼氏になった椿なんだけど」
覚えてねえの?なんて薄ら笑みを浮かべる男。
夢かと思った。いや、夢だと思った。
朝だから寝ぼけてるんだ。
そう思った。
だってあれは半信半疑で、返信したものだもん。
確かに目の前のイケメンは、設定した通りのイケメンだし。
選んで送った写真にだって似ているし。
でも、でもさ、今日からとか聞いてない。
しかも朝から訪ねてきて、中に入れろってことは…。
コイツまさか、ここに住むつもりじゃ…!?