クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
もう、これ以上何があったってよかった。
俺は既に青星を裏切ってて、バレるのだって時間の問題だって。
それでも、あの時はバレたくない一心で、俺は向日葵の言葉を受け入れた。
「クククッ…
契約成立、だな。
この願いは誰にも言うなよ?
言ったら即、俺はバラすから。
じゃーな、"スパイ"さん??」
…だから、去り際にそう言って行った向日葵が俺には別人にしか見えなくて。
ただただ恐怖だけを感じながら向日葵の背中を見つめてた。
………それからは、ずっと向日葵の願いのためだけに俺はボスに情報を流し続けてた。
けど、数日前…
向日葵から電話があった。
勿論用件は契約の話だったが、俺の予想を大幅に超える話だった。
『…もう情報は流さなくていい』
……だから俺はスパイをやめられた。
それなのに!情報が流れてるって…
意味がわからない、
何年もスパイやってたけど、一度もそんなことなかった!」
琥珀「……ひまが流したんだろーな。」
「「「「「「「「「「え(は)!?」」」」」」」」」」
声を荒らげた俺に冷静に返した琥珀の言葉は、俺の熱くなった頭を冷やすには充分だった。
伊織「……どうゆう、ことだよ?
向日葵がそれをやってどうなる??」