クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
まるでこれが最後の別れだというように、伊織は俺たちに頭を下げた。
…正直俺は、今でも信じられない
あの伊織が、俺の父親に操られてスパイをしていたなんて。
…それに、俺だって隠してることがある
紫月「…判断するのは、少し待ってください」
彼方「え?」
紫月「俺も話す必要があることがあるんです。」
実際は言われただけだし、別に言わなくてもいいことだ。
でも、伊織がスパイになってた以上俺の責任もあるから。
言っておかなければいけない。
紫月「……俺が青星に入って一週間くらい経った日、何処で知ったのかあの人、俺が青星に入ったことを知ってたんです
その時、言われました。
'青星のスパイをやれ'、と」
「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」
捺翔「それで、お前はなんて…?」
話始めた俺を意味がわからないという顔で聞いていた全員が、目を丸くして俺を凝視する。
まあ、それも当然の反応だ
紫月「いきなりだったから、とりあえず理由を聞きました。
…あいつはこう言ってました。
'…四代目の総長を知らないだろ?俺はその代の情報を求めてるんだ。やるよな??'
って。」
「「「「「っっ!!」」」」」
出てくるなんて思ってもみなかった四代目の話。
それにいち早く反応したのは、雷さんと京さんと飛鳥さんに事情を知っているのか、志さんと円さんまでもが息を飲んだ。