クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
飛鳥「お前っ、まさか受け入れたのか!?」
俺に詰め寄る勢いで問い詰める飛鳥さんは何処か焦っているような感じがした。
そんな飛鳥さんから一歩下がって、俺は続きを話し出す。
紫月「その時点で、何故あの人が四代目の情報を求めてるかは理解が出来ませんでした。
それに、あの人が青星に興味を持つこと自体が何か裏があるとしか思えませんでしたし
だから、俺は何かを失う覚悟の上であの人の命令を"初めて"断りました
だけど、不思議なことにあの人は"何か"を失わすことはなかったんです。」
伊織「…なぁ、紫月が言いたいのは"紫月が断ったから俺がスパイをやらされた"ってことか?」
鋭く俺を睨みつける伊織は、普段じゃありえないくらい真剣に怒っていた。
紫月「…その可能性もあるってだけです。
それに、俺があの人の命令を断ったのは先代の情報を調べられるわけがないと判断したからです。
つまり、俺の代の情報だったら俺はきっと断らなかった。」
そうだ。
俺は先代だから断ったんだ。
きっと、十代目なら…
陽向「…それでもお前はスパイになることを断ったんだ。今は関係ないな」
紫月「でもっ…」