クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
琥珀「お前は何が言いたい?
父親が伊織にスパイをやらせたからお前にも責任があるってか??
…ふざけんな。
父親は父親で、お前はお前だろ
そんなくだらないことがわからねぇならさっさと辞めちまえ。」
紫月「…っ……。」
俺は唇を噛み締めて俯いた。
だって、琥珀が言ったのは図星だったから
陽向「………早く決めろ。
伊織を解雇するか、しないか
その二択を。彼方、凪、神楽。」
俺の名前を抜いたのは俺が伊織を解雇する気などないと見抜いたためだろう。
俺は俯いたまま静かに彼方たちの言葉を待った。
…………。
自然とシーンと静まる倉庫には、ただただ伊織を見つめる視線だけがあった。
神楽「…あのさ、」
ピクッ
そんな中、ただ1人神楽が口を開いた。
伊織はピクリと身体を固くし、神楽に目を向けた。
神楽「……俺、スパイだとか言われてもピンと来ないし、実際どうゆう情報流してたのかとか知らないけどさ。
俺、2回も伊織に救われたんだよ」
伊織「え、」
いつの間にか一人称が代わってることはきっと気がついてないのだろう。
神楽は少し微笑んで言葉を続けた。