クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
響「…俺は知りたい。」
誰もが覚悟を決められない中、一番初めに知る覚悟を決めたのは響だった。
仕事の時のように、足音1つ鳴らさずに階段を上って俺の前にやってきた。
響「俺は向日葵に、罪に助けられた。
だから今度は俺が罪を助けたい」
輝「……俺も、
罪が、いなかったら、生きてない。
教えて。死ぬ覚悟なんて、とっくにある」
響に続き、輝も静かに俺へ近づいた。
天「…俺、これでも仲間想いなわけ。
陽炎は罪がいなきゃ成り立たなかった。
マスターだけじゃ頼りないし?」
ねぇ?と響と輝に問いかけ、クスクスと笑いながら俺の前に立った。
??「誰が頼りねぇって?」
「「「えっ、」」」
バッ
突然聞こえてきた第三者の声に目の前の3人は反射的に振り返った。
…この声、何処かで、、。
??「頼りねぇは余計なんだよ。悪。」
「「「マスター!!」」」
「「あ、」」
わかった。
コツコツとわざと音を鳴らして階段を上ってくる人物。
その人物は、俺も知っている。
ずっと前…もう10年くらい前になるのか。
………懐かしい。