クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
琥珀「…凪、神楽。」
「「ああ。(何?)」」
小さく息を吐いたこーは、紫月から目線を外し、今度は凪と神楽に向けた。
琥珀「……俺たちの過去を知れば、この中で一番お前ら2人が傷つく。」
凪「覚悟はしてる。」
琥珀「…ッ、もしひまが本当に水無月時雨を殺していたら??意図的に、火事を起こしていたら??
お前らはそれでもひまの味方をするのか?」
…こーはもう、こいつらを認めている。
だからこその質問だったんだと思う。
「「ああ。当たり前だ」」
絶対、2人がそう答えると知っていたから。
こーは"試した"んだ。
琥珀「…これから何があってももう引き返せない。覚悟は出来ているのか」
もう問いかけはしない。
覚悟が出来ているとわかってるから。
「「「「「勿論。」」」」」
現幹部全員は頷き、階段を降りてきた。
琥珀「ちょっと待ってろ。」
それを見たこーは俺にそう言って倉庫を出ていった。
は?と思った時には既にこーは出ていっていた。
俺はただただこーが出ていった倉庫の扉を見つめているしかなかった。
前後左右、上からまでもが何故こーが出ていったのかと俺に視線を向けた。
それに気がついても、俺もこーが出ていった意味は分からないし、どうしようもない。
こーを呼びにでも行こうか。と動き出そうとすると、丁度こーが戻ってきた。