クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
…それも、何故か大きな段ボール箱を2つ持って。
自然とこーが通れるように皆が真ん中を開け、こーは俺の隣へとやってきた。
陽向「…こー、なにそれ。」
意図しないこーの行動に俺は流石に突っ込んだ。
こーは段ボール箱を床に並べ、ガムテープを剥がしながら答えた。
琥珀「ん?あぁ、見れば分かるだろ」
こーの言葉が言い終わると同時に段ボールを開けた。
…その中には、
陽向「端末…?」
見覚えのない小型の機械が大量に入っていた。
端末だと辛うじてわかったのは、スマホをそのまま小さくしたようなものだったからだ。
とはいっても、どうやって使うのかは全くの不明だが。
琥珀「おう。…んで、こっちが、」
俺が思わず呟いた段ボールの中身にこーは頷き、隣のもう一つの段ボール箱を開けた。
響「?なんだそれ。イヤホン??」
琥珀「あー…まぁ、間違っちゃいねぇけど。
ほら、ハンズフリーって聞いたことねぇ?ドライブ中に耳に付けて電話とかするやつ。あれと同じようなもんだ」
機械の説明に俺とこー以外の全員が納得したように頷いた。
陽向「…んで?なんでコレを??」
段ボールから2つずつ手に取って立ち上がったこーに問いかけた。
琥珀「これ、お前らも付けろよ?」
俺に端末とイヤホンを渡したこーは後ろで興味深く段ボールの中を見ていたりゅーたちに声を掛ける。
琥珀「…で、なんでコレを、だっけ??
まあ、理由はいくつかあるけど。
一つは全員も琳のことに入らないから、倉庫で待機してもらう奴らがいるから。
んで、二つは俺たちが別行動する時にもう一つの方も聴くため。
っとまぁ、その他諸々あるがとりあえずはそういうこと。」