クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
陽向「おいおい、俺を忘れないでよ。
俺だって思い出したんだからさー
勿論、'星'のことも、'あの人たち'のこともね。」
星藍「……本当に、思い出したの…?
俺と会ったことも??」
「「嗚呼(うん)。」」
実際に俺のことを'星'と呼んでいるのが証拠だ。
確実に、思い出しているのだろう。
…所詮俺は一部しか知らないし、カギとなるとは2人の証言しかない。
だから、思い出したのはきっと必然だったんだ。
星藍「…それならいいよ。
ただ確認したかっただけだから」
雷「お、おい。まさか琥珀と陽向は星藍と過去に会ったことがあんのか?」
俺たちの会話に違和感を覚えた雷や他の奴らは疑惑の目で俺たちを見る。
陽向「んー?まぁ、記憶喪失になる前にね。」
凪「それは一度目のか?」
陽向「そ。俺たちが一度目の記憶喪失になる前に1回だけあったことがあんの。」
そう。俺たちは一度、日本で会ったことがあった。
こーとひなが記憶を失う前に。
まあ、その時初めてひまにもあったんだけどな。
星藍「でも、過去には関係ないし、俺は全然部外者だから。特に話すことはないよ」
琥珀「…ってことだから、他に何か聞きたいことは?」
……俺は一部分しか知らないし、ひまたちの過去には何の関係もない部外者。
ただ、ひまから少し聞いただけ。
だから俺も、ひまやひなのことは全然知らない。
全てを知ってるのは当事者であるひまのみだが、部分的に知ってるのはひなとこーしかいないのだろう。
俺はただ、手助けしか出来ないのだから。