クロ * Full picture of the plan * Ⅳ



そしてその翌日には2人で暮らせる家も貸してくれた。



本当にすーには感謝してもしきれないくらいだ。



…そんな日常の中、ひまと出会ったのは俺の5歳の誕生日、7月11日だった。



その日は家からちょっと遠めの人気の無い公園へと遊びに行っていた。



「こっちだよ!…うわっ!?」



ひよが投げてきたボールを取ろうと後ずさると、朝早くまで降っていた雨のせいか滑って転けてしまい、地面に軽く頭をぶつけた。



「いったぁ…」



ぶつけた頭を手で撫でようとしたが、手にヌルリと変な感触があり、手のひらを見てみる。



「…え、?…血、……??」



手の変な感触は真っ赤な血のせいだった。



何処からかと急いで辺りを見渡した。



「ひよ!こっち!!」



…その元はすぐ近くで見つけた。



見つけてすぐ慌ててひよを呼んだ。



「ひな?どうしたの??」



「ここ!だれかいるよ!!」



ひよの腕を引っ張って連れていき、俺は血が広がる木の根元らへんを指さした。



「えっ!?
ちょ、だいじょうぶ!?ねぇ!」



木の根元にもたれかかり、血塗れの子にひよが呼びかけるが返事はなかった。



「し…しんでないよね、、?」



多分この時の俺は顔が真っ青だったと思う。



だって、血塗れのその子は息してるのかさえ俺には判別出来なく、死体かと思うとどうしようもなく怖かった。


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