クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
ひまがいた真上のところでさっきよりも大きな爆発音がし、天井が崩れた。
爆発で崩れたのか、大きいものや小さいものなどの色々な大きさ、形の瓦礫が一斉に落ちてきた。
…まるで、ひまを狙ったかのようにひまのいるところにだけ。
「時雨っっっ!!!!」
落ちてきた瓦礫のせいで埃が舞ったのか、視界がグレーに染まり、何も見えなくなった中、ひまの悲痛な声が響いた。
「ひま!?どうしたの!?時雨??何かあったの!?」
「ひま!しー!無事!?ねぇ!!」
「落ち着け!!視界が悪いから今動くのは危ない。ひよ!!ひな!!まだ動くな!」
あのひまが声を上げるなんて、想像もしたくないことが起きているんじゃないか。
そう思っても、何も見えなくて、他には何も聞こえなくて。
俺たちはただただ視界がクリアになるのを待つしかなかった。
…たとえ、その先に見たくもない残酷なことが待ち受けていたとしても。
………そして、視界が晴れたのは、ひまの悲痛な声が聴こえてから数十分経った頃だった。
炎が来ないか心配なところもあったが、俺たちはそれどころじゃなかった。
「ひまー!しー!どこー!?」
「返事して!!ひま!時雨!!」
「向日葵!!時雨!!!!」
視界が晴れても目の前にあるのは瓦礫の山。
考えたくもないけど、その瓦礫の下にひまとしーがいるのは明確だった。
…手から血が出るのも気にせず、俺たちはただただひまとしーの名前を叫んで瓦礫をどかしていった。