クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
「!!おい!!向日葵!時雨!!大丈夫か!?」
恐らく、瓦礫をどかし始めてそんなに経ってはいなかっただろう。
けど、俺たちには何時間にも感じられた。
すーが声を上げたことで俺たちもそこへと近づき、瓦礫をどかした。
「「「!!??」」」
「え、?時雨??ねぇ、時雨!?時雨!!」
「うそ、でしょ…?しー、!!おきろよ!!」
…瓦礫をどかせばどかすほど、俺たちはこの現実を認めざる負えなかった。
………重い重い瓦礫に潰され、大量に真っ赤な血が広がるその血の持ち主が…、
さっきまで俺たちと話していたしーだなんて。
そして、その横に一緒に横たわっているひまは静かに涙を流していた。
「ひま?何ないてんだよ。しーがこんなところで死ぬわけないだろ??
死ぬわけがっ!!」
「陽向!」
(ビクッ)
「…落ち着け。早く出ないと炎が来るぞ」
……ただただ信じられなかったんだ。
さっきまで笑いあってたしーが、今じゃピクリとも反応しなくて、血を流し続けていることに。
信じたくなかった。
こんなところでしーが、死ぬわけない。って。
「…行くぞ、陽愛。陽向。向日葵。」
俺とひよを持ち上げたすーに俺は駄々をこねる子供の様に、泣きながら文句を言った。
「すー!!しーをおいてくのかよ!?こんなところに!
ねぇ!いっしょにかえろうよ!!!!しー!!」
俺はすーの腕から無理矢理おり、しーにしがみついて瓦礫の下から引っ張る。
だが、上に乗っている瓦礫が重すぎてぴくりとも動かない。