クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
「陽愛!!」
…いや、助けられた。
「ひよっ!ひよっ!!」
離れた場所にいたはずの、ひよに。
…なぁ、なんで助けたんだよ。
"さよなら"ってなんだよ。
動こうともしなかった俺を、なんでひよが身代わりになるんだよ。
「ひよっ!!ひよっ!!!!
いやだっ!!いやだあぁぁぁぁぁぁあ!!」
わがままで、勝手に死のうとした俺が死なないで、
なんでひよが死ななきゃならない?
なあ、なんでみんな俺を置いていくんだ。
父さんも、母さんも、しーも、ひよも。
俺がひよたち無しで生きられるわけがないじゃん。
俺が弱いの知ってるくせに。
…なあ、俺を置いてくなよ。
「やだっ!!ひよっ!!しーっ!!
おいてかないで!!いやだっっ!!!!」
プツンッ
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…俺の記憶はそこで途切れた。」
「「「「「「「「「「…………。」」」」」」」」」」
琳歌「…途切れた。って、次に起きたら記憶は無くなってたってこと、?」
陽向「そう。俺が起きた時には全部終わっていて、病院だった。
記憶は全て失い、ひよのことも、しーのことも、火事のことも、全部忘れてた。」
そう、全て終わってたんだ。
途中で途切れた記憶は後に何があったかなんて知らない。
…俺は、
陽向「逃げたから。」
「「「「「「「「「「え??」」」」」」」」」」
陽向「俺のせいでひよが死んだのに。
自業自得なのに、俺は記憶を全て忘れることでその"罪"から逃げた。
俺のせいで!ひよはっ!!今ここにいないのに!!全部俺のせいなのにっっ!!!!」
俺のせいで!!!!
琥珀「…ひなっ!!」
陽向「っ!!……ッ…ぁ、、、。
…ッごめん。頭冷やしてくる」
無意識に声を荒らげていた俺は、こーが俺を呼ぶ声で我に返った。
…そして俺は、みんなの視線から逃げるように奥へと入っていった。