クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
陽向「…ひまは、許せなかったんだ。」
神楽「は…、?」
陽向「許せなかったんだよ、自分自身を。」
なんで向日葵が自分自身を??
そんな俺の思いが表情に出ていたのか、陽向は真剣な表情のまま俺を見る。
陽向「俺と一緒だよ。
言っただろ?しーはひまを庇って瓦礫の下敷きになって死んだって。
ひまは自分自身を責めてるんだ
自分のせいでしーが死んだんだと。」
琥珀「あいつは自分のことなんかより他人を優先させるような奴だ。
いくら神楽が覚えていなくても、しーの家族だから。自分が責められても、真実を教えたかった。それだけだろ」
…向日葵は俺のことを思って、わざわざ伝えに来たのか…??
俺が責めるのを覚悟に、?
……あ、っ!
神楽「まさかっ!あの俺に渡そうとしてた金属の3つの丸いものって…」
琥珀「恐らくしーの遺品。
金属類で3つあって丸いものってことは、多分しーがいつも持ち歩いてた…」
やっぱり!兄ちゃんの遺品だったんだ!!
向日葵は俺に遺品を渡しに来たってことだよな?
神楽「ねぇ!心当たりあるんでしょ!?琥珀!!なんだったの、その遺品!!」
琥珀「……言えない。
俺が預かったものじゃないし、心当たりってだけ。知りたいならひまに直接聞けばいい」
直接って……
琥珀「助けるんだろ?なら出来ないことじゃない。
神楽、これで記憶は全部だな?」
神楽「え…あ、うん。全部だけど、」
琥珀「じゃあ次、凪よろしく。」