クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
「違う。俺たちを殺し屋にして欲しい。」
「……は?」
いきなり来て、年下3人に頭を下げられ、殺し屋にしてくれという。
意味がわからなくて当然でしょ?
恐らく一般人だろうこの子たちは、何故プロとはいえ、子供の私のところに来たのか。
何故私のプロフィールを知っていたのか。
色々と怪しまずにはいられずに、彼女たちを追い出した。
…だが、次の日も、その次の日も。
彼女たちはやって来た。
「もう!なんなの!?
なんで私なんかに言ってくるわけ!?
もっと上手い殺し屋なんていくらでもいるでしょ!!」
初めて会ってから一週間後、私はついに彼女たちに怒鳴り散らした。
これでもう来なくなる。そう思ったのに、彼女たちは違った。
「…俺は、俺たちは、月である貴女に殺し屋にしてほしい。銃でも刀でも何でもいい。
俺たちに殺し方を教えてくれ。」
「運動神経はいいし、体力だってある。
反射神経だっていいし、コツを教えてくれれば銃弾だってよけられるようになってやる。」
「耳も目もいいし、殺し屋としてはうってつけだと思わないか?」
3人して真剣な顔で頭を下げるから、私は渋々了解し、とりあえずテストをした。
…結果は正直言って、全員合格だった。
ってゆーか、合格どころか、全員が普通の殺し屋よりずば抜けていた。
特にひまちゃんはプロである私より優れていて、銃も刀もナイフも全部使いこなし、私のを見ただけで銃弾もよけられていた。
「なっ…!あんたたちほんとに素人!?」
「「「ああ。」」」
全ての結果を見た私は思わず3人へと聞いたが、声を揃えて肯定を示した。