クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
…まあでも、それを言うなら、、
凪「秋良さんと春暁さんも、わからなかったんですか?」
2人だって、フルネームを聞いていたのにわかっていなかった。
秋良「あーいや、俺たちは…」
春暁「捜査で一度一緒になっただけだし、その時苗字しか聞いてないからな。
宮本、なんて苗字は他にもいるだろ?」
確かに。
そこまで多い苗字ではないけど、珍しいわけじゃない。
下の名前がわからないなら、同姓同名かなんてわからないし、無理はない。
大輔「つーか、このメンバーは何なんだ?
それに、雷っつーのは以前まで龍神組組長代理をしてた工藤雷だろ??」
…流石、組織犯罪の課長をしてるだけあってここらの組織、組長の名前などもしっかり頭に入っているらしい。
陽向「ブルースターって知ってんだろ」
大輔「!!?」
わかりきった顔の陽向の言葉は疑問形ですらない。
大輔さんが知っていることを前提として、確認までに言っただけだ。
大輔「!嗚呼、そういえば凪はブルースターの幹部クラスだったか。
山岸も三神も工藤も、暴走族出身だったな。ブルースターだったのか
…つまりは、お前ら全員ブルースターか。」
陽向「正確にはハルさん以外の、だけどな。
ハルさんは青星と同盟組んでる族出身だ」
わざわざ訂正をいれた陽向に頷いて、再び本題へと切り出した大輔さんに視線が集まる。
大輔「…ブルースターがオレに何の用だ。」
さっきまでとは別に、明らかな敵意を向けられる。
陽向「…お前は族潰しの刹那を知っているな。」
それは、確信めいた言葉だった。
それもそうだ。俺が昨日話した話は事実で、それは大輔さんが刹那と知り合いだったことを意味するのだから。