クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
「立ち聞きしてたのは悪かった。
…だが、この際だから教えろよ
お前がブルースターを守る理由を。」
刹那が潰す暴走族には、2つの共通点があった。
1つ。
何らかの不正を働いていて、警察に目をつけられていたこと。
そしてもう1つ。
ブルースターを潰そうと狙っていたこと。
だが、捕まった奴らは口を揃えて、"狙ってはいたが計画段階だ"と言っていた。
…つまり、刹那は何処からか情報を入手し、わざわざ倉庫の場所までもを調べ上げて潰しているということだ。
「……主の、恩人。
だから…、オレが、守る…。」
「…恩人?
じゃあ、何処から奴らが狙ってる情報を入手したんだ。」
「主、、から‥聞いた。」
刹那が言うには、ブルースターが"主"の恩人で、情報は"主"から聞いたからだと。
だが、その"主"という人物のことは何も言わなかった。
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…お前は、その"主"を知ってるんだろ。」
これは疑問じゃない。
確実に陽向は知っているのだ。
陽向「あぁ、知ってるよ。」
伊織「は!?誰だよ、それ!」
陽向「…琥珀、これ言っていいのか?」
陽向以外の学生組は分かっていないが、大人組は予想がついているらしい。
唯一答えをわかっている陽向に注目が集まるが、陽向はここにはいない'琥珀'という人物へ問いかける。
陽向「どうせ琥珀もわかってんでしょ?
…ならいいじゃん。
…言うからな?」
'琥珀'という人物と会話しているのか、オレにはよく内容がわからない。
だが、耳に手を当てているところを見るに、何処かにいる'琥珀'という人物が何か指示をしているのだろう。