クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
朝比奈琥珀 side
-同時刻。
俺と琳の2人は、俺たちの家へと来ていた。
当然目的はひまの部屋。
ガチャッ
琳歌「……やっぱり生活感無いね、」
琥珀「…ひまだからな。」
ひまの部屋は予想通り黒一色で、必要最低限の家具しか置いていない。
ベッド…と、小さな棚のみ。
他のものは全てクローゼットの中だろう。
ガサゴソ
琳歌「うーん…この棚には何も無いね。
やっぱりクローゼットの中かな」
琥珀「…開けるか。」
琳歌「うん。」
ガーーッ
「「!!」」
俺が左、琳が右のクローゼットの扉を開けた。
…そこには。
琥珀「すっげー数のウィッグ……
うわ、一段目のタンスの中は全部カラコンだ。」
開けてすぐには、ざっと10~20くらいある様々な色や長さのウィッグ。
そんなウィッグが乗っているタンスの一段目には、ぎっしり詰まったカラフルなカラコン。
琳歌「…下の段は全部服だね。
黒、青、赤……。見たことあるものからないものまで、色んなパーカー…」
しゃがんで下の段を開けた琳が見たのは、無地やラインが入っているものなど、様々なデザインのパーカーやパンツ。
つまりは服が大量に入っていた。
琥珀「あ、琳。こっちなんかスイッチあんだけど」カチッ
奥に黒いボタンを見つけ、とりあえず押してみた。
…すると、
ギィィィーー
「「!!嘘だろ(でしょ)!?」」
俺たちが背を向けていたクローゼットとは反対側の壁が、動き出した。
そこから見えたのは……
隠し階段だった。