クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
琥珀「っ……、ひまっ!!ごめんっっ!!
俺が、ッ…!俺が逃げなければ、お前はこんなに苦しまなかったのにッッ!!!!
ごめんっ、、ごめんっっ、ひま…!」
今更謝ったって、ひまが苦しんだ時間も、痛みも、返ってくることはないけれど。
謝らずにはいられなかった。
俺の責任なのに、ひまは1人"罪"に押しつぶされそうになりながら、人格を作ることでギリギリ耐えていた。
…もう、今更思い出したって遅い。
ひまは、壊れてしまったのだから。
琳歌「…こーくん。
ひまちゃんはさ、こーくんたちを救いたかったんだよ。きっと。」
耐えきれない自分自身への怒りをぶつけられることが出来ず、ただ手を握りしめていると、後ろから琳が優しい声で語りかけてきた。
琳歌「ひまちゃんね、私に言ってたよ。
"琥珀と陽向が苦しまずにいてくれることが一番の幸せだ。"って。
だから、ひまちゃんはこーくんたちの"罪"を背負うことにしたんだよ。
同情じゃない。こーくんたちが大事だからこそ、救うために。」
…俺たちが、苦しまずに‥‥??
それでひまが苦しんでたら意味無いだろ…。
俺たちだけが幸せになったって意味がない。
ひまがいなきゃ、何の意味もないんだ。
‥‥‥‥だから俺はひまを助けるために、、。
今、俺が出来る精一杯のことをする。
琥珀「……ごめん。
琳、再開しよう」
琳歌「!うん!!」
ひまを救うために、俺たちが今やるべき事。
それは"あるもの"を見つけることだ。
だが、この隠し部屋には仏壇の他に特に何も置いてなく、恐らくここに"あるもの"はないのだろう。