クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
龍海「…行動に、移す?」
最後の言葉にりゅーは顔を歪めて詳しく説明しろ、と星を睨む。
琥珀「……つまりあの時ひなが轢かれたのは、天津千歳が裏で手を引いていたということか?」
敢えてりゅーが口を噤んで言わなかったことを、こいつは……。
お前は頭がいいから分かるだろーけど、彼方たちとか分かってねーからな!?
彼方「は、!?ただの轢き逃げじゃなかったのかよ!?」
…ほら。
案の定、彼方たち三馬鹿や倉庫にいる奴らだって理解していない。
陽向「んなわけねーだろ。あの車は確実に"俺"を狙って突っ込んできてた。」
けれど…
油断していた俺も俺だけど、あれは"本気"で俺を轢き殺そうとしていたのか??
確かに俺はギリギリで避けたつもりだが、あんな軽い怪我っつーのはおかしな話だ。
轢き殺そうとしたくらいなら、人通りはなかったに等しいし、脈でも確かめるべきだろう?
けれど、轢いた奴は確認もせず、スピードを少しも落とさずに逃げていった。
…どう考えてもおかしな話だ。
琥珀「…とりあえずはひなの話は置いといて、こいつの話だろ?」
話が逸れ出したため、こーが天津千歳の方を向いて話題を戻した。
琥珀「…お前は話す気がねーんだろ?なら、俺が星の話を聞いて思ったこと言っていいか??」
星藍「はい、どうぞ。」
こーがそう言うと分かっていた星は笑顔で頷いた。
それを見たこーは自分の"推理"を話し出した。
琥珀「んじゃ、遠慮なく。
遠回しは面倒だから直球で言うが…天津千歳。お前は"百桃"を護ろうとしていたんじゃないのか?」
千歳「!!」