クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
でも、虐待は犯罪で、それを見て見ぬふりをする家政婦もどうかと思う。
辰巳「わかった。家政婦は辞めさせる
けど、虐待は家政婦じゃない。煙草は吸わないし、全員女だしな。」
葵絆「…そうだな、アレは確実に男がやっただろうな」
痣や傷だけじゃない、行為の痕までもがあったのを葵絆も当然気づいてた。
確実に男がやったのは一目瞭然だった。
そいつがロリコンなのか、"百桃"が好きなのかは知らないが、ソレのせいで傷ついてるのも事実。
暴力もどこの誰なのかはわからないが、タツさんが調べるつもりなのだろう。
それについては俺も葵絆も何もできやしないし、見守るしかない。
円「それで?どうするつもり、葵絆。」
いくらトモの子供だからといって葵絆がそうゆうことを言うのは珍しい。
それを知ってる俺たちも、メグも、葵絆に何か考えがあるんだということはわかっていた。
葵絆「……あの子を"俺たちの"姫にしたい。」
「「「「「「……は、っ!?」」」」」」
ひ、姫っ!?
雷「何言ってんだよ葵絆!!
姫が2人なんて前代未聞だぞ!?」
ただでさえ3歳児を姫にしているというのに、もう1人。しかも4歳児を……
ありえない。
ここは保育所じゃねぇんだぞ!?
…正直、子供は好きじゃないし、面倒だから嫌だった。
しかも、百桃は俺たちの知り得ない暗く重い大きな闇を抱えていそうで、とてもじゃないけど普通に関われる気がしなかった。
だから俺は全力で否定していたけど…
辰巳「……理由は?俺は智軌から預かってる身だから変な理由ならそれは許可出来ねぇぞ」
葵絆「あの子のこと、助けたい。
あの子は多分"自然な愛情"を知らないんだと思う。」
自然な愛情…?どうゆう意味だ??
愛情なら、あの親バカ並に子供大好きなトモが馬鹿みたいに注いでたんじゃ…
葵絆「あの子、さっき言ってたじゃん。
『ほんとのむすめじゃない』とか、『ふつうじゃない僕に』とか。
本当に"自然な愛情"を感じているならそんなことは言わないし、タツさんのことを『たっちゃん』って呼んでるし。」