クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
輝「…もう機嫌は直ってる。」
「「「「「え?」」」」」
ずっと俺たちと観戦していた葉、響、天と、今ポツリと重要なことを呟いた輝。
近くにいた俺たちは輝のその言葉が聞こえ、バッと輝の方に向いた。
響「輝、どういうことだ?」
輝「…ん。」
響に問われ、輝は手元に持っていたスマホの画面を俺たちへ向けた
画面に映し出されているのは、メッセージのトーク場面。
相手の人物は…
琥珀「向日葵!?」
思わず声が大きくなり、言い合っていた彼方たちも画面をのぞき込む。
…輝のトーク相手は向日葵だった。
輝は、〈サボりたい〉と一言トークで呟いている。
たったそれだけなのに、向日葵は〈斗真ならもう直ってる〉と返している。
どうやら、向日葵は斗真が不機嫌なのを知っていたらしい。
そして、何故かもう不機嫌ではないということも知っているらしい。
響「それならサボれるな。」
向日葵が輝に嘘つくとは考えていないからか、響は早速帰る準備をしだした。
神楽「やった!じゃあ、早く倉庫に行こー」
伊織「………そうだな。」
紫月「そうですね」