クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
今まで反対していた伊織と紫月も、向日葵のメッセージに大丈夫だと判断し、立ち上がった。
…向日葵はかなり信用されてんだな、、
意外だ。
始めは、信用なんてする気はない。という雰囲気を出していたのに、今では向日葵に嘘はないと信じているみたいだ。
……そんなこいつらに対して、向日葵は信用なんて一切していないみたいだが。
そんなことを考えていると、全員が帰り支度を済ませていた。
そして、俺も鞄を取って立ち上がった。
その時、
ブーーッ ブーーッ
ズボンのポケットに入っているスマホが震えた。
騒がしい中、スマホを取り出して相手の名前を見た。
【着信:向日葵】
その名前を見て咄嗟に、彼方たちに「先に行ってろ」と伝え、鞄を持ったまま廊下に出て、違う空き教室へ走った。
ピッ
琥珀「もしもし!?」
空き教室のドアをきっちり閉じてから、慌てて電話に出た。
『……琥珀?』
走ったせいか、それとも久しぶりに向日葵の声を聞いたせいか、バクバクと心臓がうるさい。
琥珀「…ひ、さしぶり、、だな。」