クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
最悪の展開が頭から離れず、どんどんと熱くなっていく。
必死で働かせる頭の隅で、何処か冷静なところがあり、頭を冷やすため、着ている服を脱いでシャワーを浴びた。
冷たい水を頭からかぶり、頭が冷えていくのを、ぼーっと感じながらも動かずそのままにする。
たった数分だったかもしれないが、俺にとっては何時間にも感じられた。
すっかり冷たくなった身体を、シャワーで水からぬるま湯に替えてから浴びる。
暫くしてキュッとシャワーを止めて、やっと冷静になった頭で、夏でよかった。と考えた。
真冬だったら風邪ひいてたな…。とか、くだらないことを考えながら髪を洗う。
…なんで向日葵があんな顔をしたのかは、今の俺にはわからない。
俺がどう考えても、向日葵にしか答えはわからないだろう。
それでも、考えずには居られない。
雑学が無駄に沢山詰まっている頭が、再び熱くなるのを気にせずに思考を巡らせる。
……それでも、俺には理解出来なかった。
答えが出ないまま、俺は再び向日葵の待つ、自分の部屋に入った。
向日葵は、さっきと全く同じ場所でじーっと俺の方を見ていた。
向日葵「…琥珀。」
何も感じ取れない瞳で、俺の目を見つめる向日葵。
切なげな表情や声に、近寄らざる負えなかった。