クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
琥珀「…ひま、り、?」
向日葵の腰掛けているベッドに、俺も座り、向日葵を見つめる。
向日葵「……青星は、楽しい、…?」
弱々しく、今にも消えそうな声で俺に問いかけるが、向日葵の表情は俯いていてよくみえない。
琥珀「…ああ。眩しすぎるくらいに」
ずっと裏にいた俺には眩しすぎるくらい。
青星は綺麗な光だった。
真っ暗闇の中、右も左もわからずにずっと真っ直ぐに進んでいた俺に、眩しい光がさし込んだ。
今までは、向日葵がたった一つの俺の光だった。
ただただ、俺の道を示してくれる淡い光。
それが、今では眩しすぎる数多くの光に消されそうなくらい淡くて儚い。
それでも、俺には無くてはならない光だ。
向日葵「………琥珀と、陽向は、俺の"大切な仲間"だよ。」
琥珀「俺もだよ。」
向日葵「…陽向は、"僕の恩人"
………琥珀は、"俺たちの光"」
間違えないように一句一句、自分に言い聞かせるように、俺に言った。
…それが、何を意味してるのか。
わかるはずがないけど、応えなきゃいけない気がした。
琥珀「俺にとって、向日葵は"無くてはならない光"
陽向にとって、向日葵は"恩人"だ。」
向日葵「……俺はそんな大それた人物じゃないよ…ただのガラクタ。」
まるで、自分を"道具"や"玩具"のように扱おうとする。
自分が命を狙われていたとしても、向日葵は"他人事"のように行動するのだろう。
それが、俺には心配でたまらない。