クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
肩に掛けたままのタオルで、濡れている髪を乾かしながら、ボスっとベッドに腰掛けて、スマホを開く。
現在の時刻は9時54分。
昨日、ってか寝たのは、結局朝方だったから仕方ない。
朝には戻るって言っていたから、スマホには着信9件、メール7件、メッセージ4件と、かなりの数が溜まっていた。
全部で20件の内、13件が陽向だ。
…どんだけ心配症だよ。
他の7件は幹部たちからだった
一々、メールやメッセージの内容を見ることはせず、1番連絡が多かった陽向へと電話をかけた。
puru--
カチャ
『もしもし!琥珀!?』
1コールもしないで繋がった電話は、俺が言葉を発するよりも先に、相手の声が掛かった。
予想以上に声が大きく、思わず耳からスマホを遠ざける。
何かあったのか!?とか大音量のまま訊いてくるため、ストップをかける。
琥珀「…うるさい。今起きたんだよ」
『え?あ、そうだったの??ごめん』
全く謝る気などなさ気に、軽く流れで謝ってくる。
まあ、元は寝坊した俺が悪いんだし。
別にいいけどよ。
琥珀「それより、何かあったのか?」
今日の報告会は午後からの筈だ。
『あ、うん。実は、買い出し担当の下っ端が風邪で休みらしくて…』
琥珀「…ああ、そんで俺に行けと。」
『あ、分かっちゃった?大正解。
こっちはこっちで色々大変でさ、』
…そんなことで、俺にこんな連絡したのかよ!
はぁ…