クロ * Full picture of the plan * Ⅳ



俺たちも、自分で自分の身体を抱きしめながら恐る恐るついていく。



…さっきまで混乱していた頭には、恐怖と緊張しかなかった。



バンッ



いつもの幹部室のドアを開け、全員で下を覗いた。



「「「「「「「「「「「「「っ!!??」」」」」」」」」」」」」



下に広がる光景に、俺たちは目を見張った。



壁中に張られる細い糸のようなものに下っ端全員が吊られている。



中には気絶しているものもいた。



そんな中、ただ一人だけ立っている長袖の白いワンピースを着ている人物に目を向けた。



っ!!



目が合っただけで、更にさっきの倍の殺気が伝わってきた。



コツッコツッ



誰も声が発せない中、その人物の足音が倉庫に響く。



下っ端に隠れて見えなかったその人物が、階段の一番下の段に立ち、俺たちを見上げた。



「「「「「「…!嘘だ……っ!」」」」」」



彼女を見て、志さん、円さん、雷さん、京さん、飛鳥さん、希輝の6人が声を揃えてそういった。



…嘘?…どういうことだ、?



誰だ、彼女は。



??「(ニッコリ)僕が誰だかわからない?」



にっこりと笑いながら一段一段近づいてくる。



陽向「あ"ぁっ!!」



彼方「陽向!?」



いきなり頭を押さえてしゃがみ込んだ陽向に、今まで動けなかった彼方が駆け寄る。



琥珀「…っ…!!」



それに続き、琥珀まで頭を押さえてしゃがんだ。



頭が痛いのか!?


< 77 / 386 >

この作品をシェア

pagetop