クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
飛び降りた直後、向日葵へと駆け寄ろうとした5人は、ピタリと止まり身体が浮いた。
目を凝らして見てみると、身体が糸のようなもので吊られていた。
雷「くそっ!」
雷さんたちは外そうと身体を動かす。
向日葵?「…あんまり動かない方がいいよ?
それ、糸じゃなくてワイヤーだから、皮膚が切れるよ?」
宙に手を浮かせ、細いワイヤーを人差し指でツーっと沿う。
すると、人差し指の先端の皮膚が切れ、血が流れる。
向日葵?「(ニッコリ)だから、きみたちも動かない方がいいよ?
"罪"のワイヤーはよく知ってるでしょ??
それをほどいたとしても無駄。
ワイヤーはそこらじゅうに張ってあるからね」
だからあんたたちも下手に動かない方がいいよ?と、志さんたちから目線を外し、響たちから俺たちへ目を向けた。
響、天、輝、和月、沙夏、比呂斗、翔流、勇起斗の8人だけは意識を保っているらしく、ワイヤーを外そうとしていた。
向日葵はそれに気がついていたらしく、笑いながら響たちに声をかけた。
響たちはワイヤーというものを知っているのか、ピタリと動かすのをやめた。
ボス「早くしろ。」
既に入り口で向日葵を待っている"ボス"が、痺れを切らせて殺気を出し始めた。
向日葵?「わかってるよ、"ボス"。
あと5分で終わるから待って」