サバイバル学園
倫理崩壊
「虎男、私たちはミッションクリアーできたけど、みんなは大丈夫かしら?

全員が無事に帰ってこれればいいけど……」




「みんなはきっと大丈夫さ。

死んでも死ななそうなヤツらだから。

バカなヤツほど、くじ運がいいもんだよ」




オレは3年1組に戻る途中の廊下で、舞子にそう言った。




退屈しのぎに参加したはずのサバイバルイベントなのに、オレたちは生きるか死ぬかの瀬戸際でびくびくしている。




国が主催のイベントなのに、このイベントは本当にクソだ。




国はオレたちの命を何だと思っているのだろう?




ヤツらはオレたちが猛獣に食われる映像が撮れて、笑っているに違いない。




このイベントの主催者こそが、猛獣に食われて死ねばいい。




オレはそう思うと、腹が立って拳を固く握りしめた。
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