サバイバル学園
オレは自衛隊員たちに取り押さえられて、音楽室の前にやって来た。




音楽室の入口には、いつの間にか鉄格子の扉がつけられていて、音楽室に入ったならば、ライオンを倒さない限り、決してここから出てこれないであろうことが、オレにも容易に想像できた。




自衛隊員と一緒についてきた北村先生がオレの前に立ち、冷たい微笑みを浮かべながら、オレに話しかけてきた。




「田代翔太くん、あなたがライオンと戦うその姿は、監視カメラを通じて、3年1組にいるイベント参加者が見ているわ。

翔太くんは、ぜひ勇敢にライオンと戦って、ライオンを倒して下さい。

そしたらあなたは、このサバイバルイベントの英雄になれるわ」




北村先生にそう言われて、オレは自衛隊員に取り押さえられたまま、北村先生に言い返した。
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