サバイバル学園
ドン!




誰もいない真っ暗な校庭に、オレは頭から落ちて、動けなかった。




こんなところに倒れているオレを助けてくれる人なんて、どこにもいるはずはない。




一本の細いトラロープに託したオレの未来は、今、固い地面に打ちつけられて、粉々に砕けてしまった。




〈 チクショー。

こんなはずじゃなかったのに…… 〉




オレはそう思って、自分の運命を呪っていた。




〈 オレはプロのバスケット選手になりたかったんだ……。

きっとその夢は、叶ったはずなのに…… 〉




強い風が吹いて、校舎の屋上から垂れている細いトラロープが揺れていた。




〈 チクショー。

何でだよ!

オレの夢は叶ったはずなのに…… 〉




オレは最後にそんなことを思い、やがて意識を失った。
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