サバイバル学園
イベント終了、間際に
〈 赤虎のバカヤロウ!

オレが命を救ってやったのに、オレを見捨てやがって……。

どいつもこいつも、本当にクソだ! 〉




オレは校舎二階の階段の影に隠れて、早くサバイバルイベントが終わることを願っていた。




〈 どうせなら、赤虎も舞子も死ねばいい。

そうすればオレが、このサバイバルイベント唯一の生き残りだ。

オレが国に夢の後押しをしてもらえる。

そうだ、そうなれば、オレだけが得をするんだ 〉




オレがそう思いながら、腕時計に目を落とすと、時計の針は五時ちょうどを差していた。




〈 あと一時間……。

大丈夫だ。

オレはちゃんと生き残れる 〉




オレがそう思ったそのとき、階段の上の方から、動物のうなり声が聞こえたような気がして、オレはドキリとして、耳を澄ました。
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