サバイバル学園
オレの心臓がドキドキと早鐘を打っていた。




〈 これが夢なら、オレは助かるのに……。

これがテレビなら、安心して見ていられるのに……。

これが動物園なら、オレとライオンを隔てる鉄格子があるのに…… 〉




オレとライオンの目が合った。




オレはライフル銃を構える余裕もなく、ただ怯えながら、震えていた。




〈 夢なら、覚めてくれ!

オレは死にたくないんだ! 〉




オレの目の前にいるライオンが、鋭い牙をむき出しにしてオレに襲いかかってきた。




オレはその瞬間、恐ろしくて何もできず、ただ悲鳴を上げていた。
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