サバイバル学園
オレたちと正門の直線上にいたライオンが近づいてきて、オレたちは、二者択一の選択肢に迫られた。




あのライオンを右に避けるか、左に避けるか?




オレたちが運命の選択を迫られる中、そのライオンは立ち上がり、オレたちをギロリとにらんだ。




オレは巨体のライオンと目が合うと、今来た道を引き返したい気持ちになったが、引き返した道に逃げ場はない。




オレたちの自由への道は、一つだけだ。




オレは走りながら、必死になって舞子に叫んだ。




「舞子、右に行け!

オレは左に行く!

自分の行く道を迷うな!

オレたちは、絶対に助かる!」




オレはそう言って、オレの右側を走っている舞子に目を向けた。




神さまは、いつだって気まぐれだ。




オレたちの選択を正解にも不正解にもしてしまう。




でも、オレたちは自分の選択を信じて、それに向かって突き進むしかないんだ。




だから、迷うな!

迷えば、足が止まるから……。

迷えば迷うほど、自分に自信が持てなくなるから……。
< 608 / 638 >

この作品をシェア

pagetop