サバイバル学園
オレは自分の記憶を遡った。




オレは舞子を襲ったライオンに日本刀を突き刺して、その直後にオレはライオンの前足で頭を殴られ、意識を失ったんだ。




あのライオンの一撃で、即死ではなかったとしても、ライオンの群れの中で意識を失っていたら、生きてはいられない。




やっぱり、オレが生きてることは不自然だ。




「舞子、気休めはよせよ。

オレは死んだはずなんだ。

生きてるはずなんてない。

だから、オレは……」




そう言ったオレに舞子は微笑んだ。




「虎男が目を覚ましたときに、虎男はどうして自分が助かったかに気づくよ。

虎男は生きていて、私たちは死んだんだ。

もう私たちは、住む世界が違うんだよ」




オレはそう言った舞子の顔を見つめていた。
< 625 / 638 >

この作品をシェア

pagetop