サバイバル学園
「虎男くん、君は今から、厚生労働大臣の真中晋平さんに会うことになる。

真中大臣は、とてもお忙しい方なのに、会っていただけるなんて、これはとっても光栄なことなんだよ」




〈 ふざけるな! 〉




オレはスタンガンをくらって、床に這いつくばったまま、そう思った。




〈 真中のゲスヤローに会うことが光栄だって?

何を言ってやがるんだ!

あいつは、たくさんの命を奪ったクズだ! 〉




「虎男くん、君は真中大臣の前で、夢を語っていいんだよ。

それがどんな夢でもだ。

それがサバイバルイベントの趣旨だから」




オレは黒川の言葉を腹が煮えくり返る思いで聞いていた。
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