裏アリ王子の彼女になりました(ニセの)
瞬間、琉生くんがあたしの首に顔をうずめた。


「……っ!?」


首筋に柔らかなものが触れたあと、チクッと微かな痛みを覚えた。


「これでよし」


それはすぐに離れて。


「早く食おうぜ」


琉生くんは、なに食わぬ顔でパンの包みをビリッと破くけど。


「ちょ、ちょっと……い、いまっ……」


"よし"じゃないよ、"よし"じゃっ!!
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