最強モテ子と落ちない彼
3章 落ちない男
朝のHR終了後も私は風子と七海とお喋りを続けていた。
あ、風子に数学の宿題聞こうかな。
風子はこう見えて、理数に強い。
風子って声を掛けようと思った瞬間に、高村が振り返った。
私にブルーのノートを差し出す。
「はい、さっき言ってた数学の宿題。
天野、頭悪くないからこれ見ればわかると思う」
パラパラとページをめくる。
ノートは高村らしく、綺麗な字で几帳面にとられていた。
他の人に聞いてって言ってたくせに。
こういう不意打ちはずるいよ。
高村のノートがすごいからか、
私の頭が悪くないからか、
ノートに書かれた数式を見ただけで理解できてしまった。
ちぇっ、残念。
わからないとこがあれば、また話かけられるのに。
嘘ついて、
ちょっと馬鹿なふりして、
「わからないから、教えて?」って言えばいいのかもしれない。
他の男子なら、大喜びで教えてくれるはず。
だけど・・・
高村にはきっと私の嘘は通じない。
いつだって、高村には見透かされてきたから。
あ、風子に数学の宿題聞こうかな。
風子はこう見えて、理数に強い。
風子って声を掛けようと思った瞬間に、高村が振り返った。
私にブルーのノートを差し出す。
「はい、さっき言ってた数学の宿題。
天野、頭悪くないからこれ見ればわかると思う」
パラパラとページをめくる。
ノートは高村らしく、綺麗な字で几帳面にとられていた。
他の人に聞いてって言ってたくせに。
こういう不意打ちはずるいよ。
高村のノートがすごいからか、
私の頭が悪くないからか、
ノートに書かれた数式を見ただけで理解できてしまった。
ちぇっ、残念。
わからないとこがあれば、また話かけられるのに。
嘘ついて、
ちょっと馬鹿なふりして、
「わからないから、教えて?」って言えばいいのかもしれない。
他の男子なら、大喜びで教えてくれるはず。
だけど・・・
高村にはきっと私の嘘は通じない。
いつだって、高村には見透かされてきたから。