最強モテ子と落ちない彼
2章 自覚
あれから5年・・・
私も高村も17歳、高校2年生になった。
am7:00
私はいつものように、始業時間より1時間も早く教室に入る。
そして、いつものように窓際の一番前に座る高村の姿を探す。
「おはよ、天野」
高村が読んでいる教科書から目を逸らすことなく、そう言った。
少しくらい顔を向けてくれたっていいのにな・・・
「おはよう、高村」
私の席は高村の斜め後ろ。
自分の席に座って、高村の背中を眺める。
たったこれだけの為に毎日1時間も早く来てるなんて馬鹿みたい。
私は素材がいいからヘアメイクやらの朝の準備に時間はかからないけど、何といっても自宅が学校から遠かった。
ドアtoドアで1時間ちょっと。
毎日5時起きだ。
こんな遠くの高校を選んだのも、高村の志望校だったから。
私の実力より随分上のランクだったから、死ぬほど勉強したわ。
こんなに頑張ってるんだからさ、せめて少しくらい会話したい。
「ねぇ、高村」
「なに?」
高村はこちらを振り返りもせずに返事する。
「数学の宿題でわからないとこがあるんだけど、教えてくれない?」
「うーん、悪いけど自分の勉強が忙しいから他の奴に聞いてよ」
やっぱり・・・
私も高村も17歳、高校2年生になった。
am7:00
私はいつものように、始業時間より1時間も早く教室に入る。
そして、いつものように窓際の一番前に座る高村の姿を探す。
「おはよ、天野」
高村が読んでいる教科書から目を逸らすことなく、そう言った。
少しくらい顔を向けてくれたっていいのにな・・・
「おはよう、高村」
私の席は高村の斜め後ろ。
自分の席に座って、高村の背中を眺める。
たったこれだけの為に毎日1時間も早く来てるなんて馬鹿みたい。
私は素材がいいからヘアメイクやらの朝の準備に時間はかからないけど、何といっても自宅が学校から遠かった。
ドアtoドアで1時間ちょっと。
毎日5時起きだ。
こんな遠くの高校を選んだのも、高村の志望校だったから。
私の実力より随分上のランクだったから、死ぬほど勉強したわ。
こんなに頑張ってるんだからさ、せめて少しくらい会話したい。
「ねぇ、高村」
「なに?」
高村はこちらを振り返りもせずに返事する。
「数学の宿題でわからないとこがあるんだけど、教えてくれない?」
「うーん、悪いけど自分の勉強が忙しいから他の奴に聞いてよ」
やっぱり・・・