夢物語  〜夢の中での物語〜
いや、いみわかんないし。

命の恩人であることは認めよう。

けど、それとこれとは話が別だと思うのは私だけだろうか。

シ「ほら、早く言え。場合によってはお前をこの先助けてやらんこともない」

なんだ、その上から目線は。ふざけてんのか?

シ「それとも、なにか?言えないことなのか?」

「いゃ、言えるけど。言っても信じないでしょ」

シ「大丈夫だ。何年旅人をしてると思っているんだ。大抵のことでは驚かない」

そうか?

絶対驚くだろう。

「じゃあ聞くけど、シエムはこの世界以外に世界があるとおもう?」

シ「………………さぁな。けど、あるんじゃないのか」

「そぅ。なら、私は、そのあるかもしれない別の世界から来たみたいね。自分でもよくわからないけれど」

シ「………………やっぱり病院に「行きません!」」

やっぱり驚くんじゃないか。

しかも、こんどは病人扱いか?

シ「別の世界?そんなの本当にあるのか?」

分かんないから困ってんでしょうが。

シ「そうか。なら困ってるんだな」

「当たり前」

シ「なら、俺と一緒に旅するか?」

………………………………………………………

「はぁ?!?!」

シ「おっ、一応は考えたんだな」

「旅なんて私したことないし!無理!」

シ「なら、ここで野垂れ死ぬか?」

「ぅっっ……………」

シ「決定だな。お前は使えるこれからよろしくな。チトセ」

こうして私は、知らない世界で、知らない旅人の、お供をすることになったのだ。
< 5 / 8 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop