心のそこから愛する人
あれから、数日がたとうとしていた。


瞬とは、まともに話せていない。


告白されてから、目すら会わせられなくなってしまった。


でも、告白されて気づいたのは、

瞬といると落ち着くこと。


今までは、いつも追いかけて来たのに、
あの日から、来なくなった。


いるのが当たり前だったから、
数日話さないことなんてなかったから、


何か、寂しい。


どうしよう。


そんなことを考えていると誰かに
ぶつかった。


「イテッ、ごめんなさい、前見てなくて」


上を見上げるとそこには、仁様がいた。


「全然、気にしないけど……」


仁様が、私をずっと見つめている。


「あんたさ、どっかであったことある?」


もしかして、あの時のこと。


「……、あっ、思い出した」


そう言って、私の耳元に近づき、小さな声で


「優美子さんとキスしたときにいた子
でしょ」


優美子?
あの大人の女性だろうか。


「キスしてるところは見たけど……」


「やっぱり、同じ制服だったし、
結構可愛い子だったから、覚えてたんだ」


あごを持ち上げられた。


「やっぱり、可愛いじゃん」


仁様が、笑ってる。


何で、諦めたと思ったのに、
どうして、このドキドキは止まらないの。

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