大切な君とI LOVE YOU
幼なじみのアイツとセンセイと
帰ってから、ベッドの中で泣き通しだった。
佑宇真のせり姉に対する気持ちは変わってなかった。
佑宇真の告白の場面に居合わせて、胸がギュッと締め付けられる気持ちになる。
これから、オレはどんな顔をして、佑宇真と会えばいいんだろう?
そう考えると、胸が苦しくて仕方ない。
でも、いつかは顔を合わせないといけない。
佑宇真に嫌な思いはさせたくない。
オレが普段通りにすればいいだけの話だ。
だが、それができればの話だが……。
あれから、なかなか立ち直れず、一週間は学校を休んだ。
さすがの両親も、佑宇真も、心配してくれていたと、魔裟斗から聞いた。
その魔裟斗も心配そうにしている。
「寧々ちゃん、何かあったの?寧々ちゃんって意外と溜め込むタイプだから……。もしかして、佑宇真くんと何かあったの?」
(意外は余計だが、誰かに話した方が楽になれるかもしれない。)
「……佑宇真が…せり姉に告白してた。」
言ってから、思い出して、涙が出てきた。
「ええっ!」
魔裟斗はびっくりしたような顔で、
「佑宇真くんが好きなのは、寧々ちゃんだと思ってたよ。そうなんだ…。寧々ちゃん、辛かったね。大丈夫?」
「全然、大丈夫じゃない。佑宇真にどんな顔して会えばいいのか分からないんだ。」
と、オレが言うと、魔裟斗は、
「いつも通りの寧々ちゃんでいればいいんだよ。」
そう言った。
「いつも通りって?」
「それは自分で考えて、佑宇真くんを安心させればいいんだよ。佑宇真くんが一番、心配してたんだから……。」
「そうなのか?」
「そうだよ。」
そんなに佑宇真を心配させてたなら、謝らなくちゃいけない。
オレはやっと落ち着きつつあった。
「魔裟斗、聞いてくれてありがとう!」
魔裟斗がいてくれて良かった。
「寧々ちゃん、佑宇真くん、呼んできたよ。」
部屋に入ってきた佑宇真を見るなり、少し心が痛んだ。
でも……。
(佑宇真、ちょっと痩せた?)
その姿を見て、オレのことをめちゃくちゃ心配してくれてたんだなって、一目で分かった。
律儀なヤツだから、何でオレが一週間も部屋に閉じこもっていたのか、佑宇真なりに必死に考えてくれていたんだと思う。
昔からそうだ。
自分の事より人の事を考えるヤツだから……。
オレは自分のことばかり考えてたな……。
失恋したからって、大好きな佑宇真をこんな風にして……。
「佑宇真、ゴメン!!」
佑宇真は心配そうな顔で、
「それより、寧々はもう平気なのか?」
「うん。大丈夫だよ。だから、佑宇真、もう心配しないでくれよ。」
「寧々、本当に……?」
「本当に、大丈夫、大丈夫!!」
オレは精一杯、強がりを言った。
本当はまだ胸は苦しい。
佑宇真とこんな風に会うのは辛い。
でも、オレ以上に辛そうにしてる佑宇真を見るのが忍びないんだ。
だから、いつも通りのオレに戻らなくっちゃ。
久しぶりに学校に行った。
香里奈にも五十嵐も、他のクラスメイトたちも
すごい心配してくれていた。
ガラッと扉が開いて、若い先生らしき人が入ってきたのだが、見かけたことのない先生だった。
「唐澤センセイだよ。マサくんが休んでる間に赴任してきたんだよ。大人で、ものすごくカッコいいでしょ?」
オレはこっそりと唐澤先生を見つめた。
(確かにカッコいいとは思うけど……。オレはやっぱり佑宇真の方が……。ハッ、いかん、いかん。)
そんなことを考えていた時、唐澤先生と目と目がバチッと合ってしまった。
だが、向こうは気にする様子もなく、すぐに教科書に目を戻した。
(何だ。突然、目が合ったから、びっくりした~。)
それからは何事もなく、唐澤先生の授業は終わった。
そして、オレと佑宇真は一緒に家に帰って行った。
だが、ちょっと二人の仲はぎごちなかったが……。
佑宇真のせり姉に対する気持ちは変わってなかった。
佑宇真の告白の場面に居合わせて、胸がギュッと締め付けられる気持ちになる。
これから、オレはどんな顔をして、佑宇真と会えばいいんだろう?
そう考えると、胸が苦しくて仕方ない。
でも、いつかは顔を合わせないといけない。
佑宇真に嫌な思いはさせたくない。
オレが普段通りにすればいいだけの話だ。
だが、それができればの話だが……。
あれから、なかなか立ち直れず、一週間は学校を休んだ。
さすがの両親も、佑宇真も、心配してくれていたと、魔裟斗から聞いた。
その魔裟斗も心配そうにしている。
「寧々ちゃん、何かあったの?寧々ちゃんって意外と溜め込むタイプだから……。もしかして、佑宇真くんと何かあったの?」
(意外は余計だが、誰かに話した方が楽になれるかもしれない。)
「……佑宇真が…せり姉に告白してた。」
言ってから、思い出して、涙が出てきた。
「ええっ!」
魔裟斗はびっくりしたような顔で、
「佑宇真くんが好きなのは、寧々ちゃんだと思ってたよ。そうなんだ…。寧々ちゃん、辛かったね。大丈夫?」
「全然、大丈夫じゃない。佑宇真にどんな顔して会えばいいのか分からないんだ。」
と、オレが言うと、魔裟斗は、
「いつも通りの寧々ちゃんでいればいいんだよ。」
そう言った。
「いつも通りって?」
「それは自分で考えて、佑宇真くんを安心させればいいんだよ。佑宇真くんが一番、心配してたんだから……。」
「そうなのか?」
「そうだよ。」
そんなに佑宇真を心配させてたなら、謝らなくちゃいけない。
オレはやっと落ち着きつつあった。
「魔裟斗、聞いてくれてありがとう!」
魔裟斗がいてくれて良かった。
「寧々ちゃん、佑宇真くん、呼んできたよ。」
部屋に入ってきた佑宇真を見るなり、少し心が痛んだ。
でも……。
(佑宇真、ちょっと痩せた?)
その姿を見て、オレのことをめちゃくちゃ心配してくれてたんだなって、一目で分かった。
律儀なヤツだから、何でオレが一週間も部屋に閉じこもっていたのか、佑宇真なりに必死に考えてくれていたんだと思う。
昔からそうだ。
自分の事より人の事を考えるヤツだから……。
オレは自分のことばかり考えてたな……。
失恋したからって、大好きな佑宇真をこんな風にして……。
「佑宇真、ゴメン!!」
佑宇真は心配そうな顔で、
「それより、寧々はもう平気なのか?」
「うん。大丈夫だよ。だから、佑宇真、もう心配しないでくれよ。」
「寧々、本当に……?」
「本当に、大丈夫、大丈夫!!」
オレは精一杯、強がりを言った。
本当はまだ胸は苦しい。
佑宇真とこんな風に会うのは辛い。
でも、オレ以上に辛そうにしてる佑宇真を見るのが忍びないんだ。
だから、いつも通りのオレに戻らなくっちゃ。
久しぶりに学校に行った。
香里奈にも五十嵐も、他のクラスメイトたちも
すごい心配してくれていた。
ガラッと扉が開いて、若い先生らしき人が入ってきたのだが、見かけたことのない先生だった。
「唐澤センセイだよ。マサくんが休んでる間に赴任してきたんだよ。大人で、ものすごくカッコいいでしょ?」
オレはこっそりと唐澤先生を見つめた。
(確かにカッコいいとは思うけど……。オレはやっぱり佑宇真の方が……。ハッ、いかん、いかん。)
そんなことを考えていた時、唐澤先生と目と目がバチッと合ってしまった。
だが、向こうは気にする様子もなく、すぐに教科書に目を戻した。
(何だ。突然、目が合ったから、びっくりした~。)
それからは何事もなく、唐澤先生の授業は終わった。
そして、オレと佑宇真は一緒に家に帰って行った。
だが、ちょっと二人の仲はぎごちなかったが……。