甘い~秘密¨あたしの危険なドキドキ恋愛☆
菜々の制服のボタンを外す。


「菜々、こういう事は俺以外としちゃダメ。」


 先生があたしの頭を撫でながら言う。


 先生意外とする訳ない。

 
 出来ないもん。


 先生以外となんて考えたくない。


「先生意外としないもん。」


「いい子だ。」


 先生が髪を撫でながらギュっと抱きしめてくれた。


 先生の抱きしめる腕から、気持ちが痛いほど伝わってくる。


「菜々…俺、お前が可愛くて可愛くて仕方ないよ。」


「何で、こんなガキに惚れたんだろうな?」

 
 甘い甘い言葉に聞こえる。

 いつもなら嫌味にしか聞こえない言葉が…。


「こんなに一人の女を大事にしたいと思ったの初めてなんだよ。」


「俺が先生じゃなかったら良かったのにな。」


「そしたら堂々と出来たのに。」

「友達にだって言いたいだろ?秘密にしか出来なくてごめんな。」


 あたしは、先生が先生でよかったって思ってる。

 だって、そうじゃなきゃ出会えなかったもん。

 教師と生徒でも隣に居れればあたしは何でも良いんだ。

 秘密にしなきゃいけなくても、先生と一緒に居れるんだったら小さい事だ。


 先生と離れなきゃいけない方が耐えられない。


「あたし、先生が先生で良かったです。だって、先生じゃなきゃ恋出来なかったし。先生は、あたしの初恋なんですよ。」

 今が初恋?って思うかもしれない。

 でも、人それぞれには自分のペースがある。

 あたしの初恋が今ってだけなんだ。

 先生が初恋ってだけ。
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