いつか、あなたの横で
「あれ、」

桜子はあっちゃんの顔を覗き込むように言った。

「あっちゃんふたつしばりじゃん。めずらしい」

「ふたつしばりにしないと、センパイから目つけられちゃうんだって」

あっちゃんは髪の毛を指にくるくる巻きつけながら言った。

「お姉ちゃんが言ってたよ。さーちゃんもやんなきゃやばくない?」

あっちゃんは桜子の長いポニーテールをつかむ。

「えっそれほんとに?」

「ほんと」

「えー」


「あとね」

マリエも口を挟む。

「スカート短いと間違いなくいじめられちゃうんだって」


「ひぇー」

みんなが怯えたような顔になったが


「あんたのスカートが一番短いわ!」

りんちゃんがマリエのスカートをパッとめくった。

「きゃあっ」

マリエは叫んでほっぺをふくらませると、仕返しにりんちゃんのほっぺをひっぱった。

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