あなたのあなた
リビングで1人、着替えをしていると
『てめぇ!朝からもたもたしてんじゃねーよっ!!』

バシっ。

私のお腹を殴った。
痛いけどこれで泣いたらまた怒られる。
私は急いで着替えた。
そう、私のお父さんは私に暴力をふっていた。
それも、お母さんがいない時に…
幼稚園に行くとその恐怖から逃れられ、安心のせいか、笑顔がたえなかった。
『心美ちゃん!遊ぼ!』
いつも声をかけてくれた男の子がいた。
『うん!雄心くん!なにして遊ぶ〜?』
雄心くんという男の子。近所に住んでいて幼稚園から帰ってきたあともよく遊びに誘ってくれた。
それが嬉しかった。
なぜって、お家にお父さんといなくてすむから。
ある日、お母さんが出張で2日間帰れないと、つたえられた。
嫌な予感がした。
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