君が笑うなら。。。
~昼休み~

いつも通り屋上に集合してお昼ご飯を食べる3人。

神田「なんだかんだもうすでに暑いな。」
中西「まぁ、4月だしな。これからもっと暑くなんべ。」

どうでもいい会話がいつもように展開する。
しかし日比野は朝の出来事がいまだに気になっている様子だった。

中西「・・・なんだよ、まだ朝の事で引きずってんの?」
日比野「別に引きずってるわけじゃないけど、気になんだよなぁ。」
神田「何が?」
日比野「いやさ、さっきも言ったけど昨日は普通に喋れてたんだよ。なんでああも人を遠ざけようとする言い方すっかなと思ってさ。」
中西「そんな事、言ったて昨日の話だろ?たまたま普通に喋れてただけなんじゃない?」
神田「まぁ、本人がああ言ってるわけだし、他人と仲良くなる気はないんだろうな。」

うう~っとうなる日比野。

日比野「・・・なんか違う気がすんだよな。」

なにかが引っかかって素直に朝の言葉を受け入れられない。

日比野(あいつ・・・他人と仲良くなるつもりが本当にないのかな?実はそうでもないんじゃないのかな。)

日比野が思いにふけっていると女子生徒から声がかかる。

高石「ごめ~ん、ちょっといい?」

その女生徒は高石ゆかであった。

中西「お、高石っち!!」
高石「よっ!中西くん。」

手を上げて中西に応える高石。
すると高石は日比野を指さしながら喋り始めた。

高石「日比野くん借りてってもいい?」
日比野「ぶっ!!お、俺!?」
二人「どうぞ、どうぞ。」
日比野「ちょいまち、なぜに俺なんだ?」
高石「まぁまぁ、そんな大した用事じゃないしすぐ済むからついて来て。」

そう言うと日比野を連れて屋上を出て行く高石。
二人が出て行くところを見送ったあと中西がすこしそわそわし始めた。

中西「一体、なんの用事だろ?」
神田「こんな事いうのもなんだがせめてお前は察しろ。」

中西は頭の上に大きなハテナマークを出しながら考え始めた。

中西「ん~・・・分かるような分からんような。」
神田「ハァァ。」

神田は大きなため息をついた。
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