君が笑うなら。。。
日比野「お前、わざと言ってんだろ・・・」

神田の皮肉に若干のイライラを覚えながらも数学の教科書を出す。
ガラガラっと教室の扉が開く。数学の小林先生だ。

小林先生「あ~い、みんなおはようさん、ちゃんと昨日だした課題もってきたか?」

ギクッとする日比野、そう今のいままで課題の存在を完全に忘れていたのである。

日比野(やべぇ・・・そういうや昨日の授業終わりにいってたな。)
小林先生「はい、じゃぁ授業前に集めるから後ろから順番に前に回してね。」

続々とノートが後ろから前へと流れていく中・・・日比野席にノートが到着した。

日比野「・・・」

日比野は気まずそうにノートをとりどうしようか悩む。
察した神田がすかさずこう言う。

神田「人生、諦めも肝心だぞ・・・」
日比野「お前にはやさしさというものがないのか!!」

仕方なく白紙のノートをかぶせ前に回す。あ~、きっとあとで呼び出されるんだろうなっと思いながらもしっかりと言い訳を考える日比野であった。


1限目の授業が終わり休憩時間に入るとまたも中西がニヤニヤしながら話しかけてきた。

中西「お前、課題忘れたろ?」
日比野「ですけど、なにか?」

半ばヤケクソ気味に返す日比野。

中西「そっか、そっか・・・んなら約束どおり罰ゲームな!!」

えっ?突然のことに日比野はきょとんとした顔をした。

日比野「ちょいまって、そんな約束したか俺!!」
中西「え~、昨日の数学の授業終わりにしたじゃんか。」

そういうと神田も中西に続いて喋る。

神田「そうだな、昨日の授業終わりに約束したな。」

そういうと昨日の授業終わりの風景を話はじめた。


~昨日の数学終了後~

中西「ん~、数学ってなんでこんなに体がこるんだ。」

ぐーっと伸びをしながら言う。

神田「まぁ、お前はいつも動き回ってるからな、座学が苦手なんだろ。」
中西「うん、全授業が体育ならいいと思ってる。」

それはそれでどうかと思うが・・・
そんな会話の横で机にうなだれる日比野。
それに気づいた神田。

神田「どうしたんだ、元気?」
日比野「・・・数学の課題」

今日、授業終わりに小林先生から課題がでたのであった。
日比野は数学が大の苦手(全科目苦手だが特に数学が苦手)であり
その都度こういう状況になる。

神田「・・・あんなもんぱっとやって終わ・・」
日比野「ぱっと終わんねーから悩んでだよ!!優等生!!」

神田の言葉に激しく反応する日比野。

日比野「あ~ぜってぇ終わらねぇ・・・」

そういうとまた机に突っ伏した。そこに中西がある提案をする。

中西「そうだな、お前のことだから何かペナルティがないとやる気でねぇよな。」
日比野「ペナルティ?どうせ、こばやんに怒られるくらいだろ?」
中西「ちげーよ、どうせなら俺らで勝負って形でどうよ?」

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